もう少しあと少しでいけそうだったしやりたかったけど、
そんなに疲れずまだ元気だし、物足りなさで終わってちょうどよかったと思います。
最近、クライアントさんからいただいた報告メールにあった一文です。
自分が「もう少しできたな…もうちょっとやりたかったな…」と少し心残りはあれど、
まだ余力があって、実はこのくらいが丁度よいのかもしれない、と気づいたというご報告をいただいたのです。
これはね…本当、すごい気づきなんですよおおおおおおお!
ということで、
今回はこの「『物足りない』くらいがちょうどよいかもしれない」について、
掘り下げて書いてみたいと思います。
さて。
限られたリソース(お金、時間、知力、体力、気力など)で、やらなきゃいけないことをなんとかやり遂げた時って、
めちゃくちゃ達成感がありますよね。
「達成感」って良いもんです。
気持ちいいし、自己肯定感も上がるし、テンション上がるし。
しかし、別の言い方をすれば、
達成感って、ありったけのリソース(お金、時間、知力、体力、気力など)を注ぐからこそ得られるもの
ですよね。
片手間にこなした程度では、得られないですから。達成感ってやつは。
何が言いたいかというと。
ヤッター!
やりきったーーーー!
うわーーーーー達成感半端ない!!!!
って、思わず打ち震える時。
自分のエネルギーは…カッスカスのすっからかんな状態かも、なんです。
すっからかんだから、
動けなくなったり、ばったり倒れ込んだり、何もする気力までなくなっちゃうことがある。
『達成感』と『余裕』は、トレードオフの関係なのです。
くれぐれも誤解しないでいただきたい。
達成感がダメだとか悪い、とかの話ではないです。
だけどもし、
達成感を味わえるまでいろいろ詰め込んだり、やり込まないといけないと思っていたり、
達成感がないからと自分にダメ出しをするようならば…
一度考えてほしい。
達成感と、自分の心身のコンディションのバランスは、取れていますか?
スッカラカンになった自分を立て直すだけの、十分なセルフケアを施していますか?
いつもいつも達成感を得られるように、常に全力を出し尽くていたら、そりゃあ疲れ切ります。
疲れ切ったら、セルフケアすら手が回らないし、生活リズムを崩さないようにするのも、難しい。
自分が回復できないままで、他者への気遣いやミスのない仕事を続けるのも、相当キツいです。
自分のコンディションや生活が良い状態で持続できるようなスケジューリングやTODOをつくることを念頭に置いて、やるべきことや優先順位を見直した結果。
気持ち的には「ちょっと物足りないかも…」と感じたけど、
疲れも残らずその後も元気に動くことができて、
トータルで見ればこのくらいがむしろちょうどよいのかも!?
と、自分の『按配(塩梅・あんばい)』を知ることができたとき、
毎回「達成感」や「全力」に拘る必要がなくなるのです。
余裕があれば、自分はもちろん、周りのことも気付けるので、
「このくらいにしておこう」と、自分を含めた、その場全体のちょうどいい良い感じを、提供できることでも、あります。
それは、職場や友人関係、家族関係においても、プラスの変化や効果が生まれることになるでしょう。
誰しも変わったり、動くには、余白(スペース)が必要ですから。
そして、自分のコンディションが良く、余裕や余力があればこそ、
ここぞ!という機会にこそ、力いっぱい全身全力を注ぎ込み、最高の達成感を、最高に味わう!ということができるというもの。
常にいい感じで達成感と付き合えているならば、全く問題ありません。
一方、
達成感がないとダメだ、
達成感を得るために、何故かつい、いろいろと無理してしまいがち、
「物足りない」と感じるのは、やるべきことをサボって(怠けて)いるに違いない、
というようなタイプの人は、少し調整が必要かもしれないよー、というお話です。
この機会に、是非一度、自分の感じ方を振り返ってみてください。
気象変動や世情の変動も激しい中、自分の感覚や価値観を見直すことは、これからをサバイブしていくのに、とーーーーーっても必要ですからね。